インド投資信託・ETF

評判の日本生命グループ運用の「ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)」を徹底評価!

ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)サムネイル

インドは高い成長力を持続している注目の新興国です。

当ブログでも政治、経済、為替と株式市場、そして様々な投資信託について力を入れて分析しています。

 

今回はインド投信の中から、「ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)」について解析していきます。

インドのファンダメンタルズや投資信託については以下のカテゴリにまとめていますので参考にしてみてくださいね。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)の概要と運用方針

ニッセイ・インド厳選株式ファンドは2018年3月26日から運用開始したまだまだ歴史の浅い投信です。

マザーファンド(※)を通じて、インド株式への投資をメインで実施しているのが特徴です。

(※)複数のベビーファンドと呼ばれる投資信託から資金を預かり、それをまとめて運用する投資信託

 

ファンドの仕組みは以下の通りです。

ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)の運用スキーム

参照:交付目論見書

 

投資者はまず「ベビーファンド」であるニッセイ・インド厳選株式ファンドに投資します。

次に、ベビーファンドは「マザーファンド」であるニッセイ・インド厳選株式ファンドマザーファンドに投資します。

最後にマザーファンドがインドの株式等に投資して運用を行います。

 

少し複雑ですが、他にも多くのベビーファンドがあるのです。

それらベビーファンドがマザーファンドに投資して運用額を大きくした方が運用益を挙げやすいということですね。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドはニッセイアセットマネジメント株式会社(日本生命の連結子会社)が運用する投資信託です。

しかし、運用にあたってはリライアンス・ニッポンライフ・アセットマネジメントからインド株式市場に関する調査・分析等の助言を受けています。

 

リライアンス・ニッポンライフ・アセットマネジメントとはインドのムンバイに籍を置く資産運用会社です。

「日本生命保険相互会社」つまりニッセイが49%所有している会社ですね。

 

日本生命保険相互会社(社長:筒井義信、以下「当社」)は、リライアンス・グループ傘下の資産運用会社リライアンス・ニッポンライフ・アセットマネジメント社(CEO:サンディープ・シッカ、本社:ムンバイ、以下「RNAM」)に対して、2012年8月に26%を出資し、2015年10月にRNAMの親会社リライアンス・キャピタル社と最大49%までの引上げに合意して以降、段階的に出資比率を高めてまいりました。

本日、発行済株式数の4.43%の追加取得を完了し、出資比率を44.57%から49%に引上げました。

(引用:日本経済新聞

 

同社はインド債券・株式、金などを投資対象として運用商品を提供しており運用資産規模も6.7兆円と大規模です。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドの分配は年に2回で為替リスクのヘッジはありません。

また、ベンチマークを設定せず、現地アセットマネジメント会社の助言を通じてポートフォリオを構築し、リターンを目指していくという形を取っています。

ニッセイ・インド厳選株式ファンド(資産成長型)のポートフォリオ構築プロセス

参照:交付目論見書

 

それではニッセイ・インド厳選株式ファンドの運用成績を見ていきましょう。

 

コラム:資産成長型かどうかの違い

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドには通常バージョンと資産成長型の2種類があります。

両者の主な違いは分配金を出す頻度です。

 

通常バージョンは年間4回分配金を拠出しますが、資産成長型の分配金拠出は年間2回です。

分配金を出すと投資元本が減少してしまいます。

そのため、価格が上昇していくことが見込まれるのであれば分配金を拠出しない方が最終リターンが大きくなります。

 

インドは今後成長を遂げることが確実なので、長期的に見て資産成長型の方がパフォーマンスが高くなるでしょう。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドの運用成績

では最も重要なニッセイ・インド厳選株式ファンドの運用成績を確認していきましょう。

以下はニッセイ・インド厳選株式ファンドの運用成績です。

1年 3年
(年率)
5年
(年率)
10年
(年率)
トータルリターン 55.73% 7.84%
カテゴリー 52.09% 9.80%
標準偏差 21.49 30.74
カテゴリー 17.42 28.93
シャープレシオ 2.59 0.26
カテゴリー 3.04 0.34
ファンド数 31本 30本

 

運用期間が短いとはいえ3年間のトータルリターンは新興国投資信託としてはかなり悪い成績となっています。

トータルリターンについてよく分からないという方は以下の記事をご覧ください。

 

簡単に言うと分配金を再投資した上での成績です。

また、トータルリターンは保有期間に応じて発生する信託報酬については控除されますが、最初の販売手数料は加味されていません。

つまり、最終リターンはトータルリターンよりも販売手数料分だけ低くなります。

 

リターンというのは投資による収益のことですが、ここではパフォーマンスを測定するうえでよく使用される「トータルリターン」の考え方とその計算方法について触れてみましょう。
トータルリターンとは、収益分配と値上がり益の推移を測定した数値です。
但し、その計算方法は、収益分配金の取り扱いにより大きく分けて2通りあります。

  • 1. 収益分配金を分配時に全額再投資したものとして計算する。
  • 2. 収益分配金を受け取り最終時点の基準価額に加算し計算する。

モーニングスターでは、ファンドの長期投資をすすめ、いかに再投資による複利効果が大きいかを重視するため、(1)の方法で計算します。
これは、収益分配金を分配時に再投資したと仮定し、トータルリターンの算出を行います。
基準価額を利用することから販売・募集手数料、換金手数料は控除されていませんが、間接的なコスト(信託報酬、売買委託手数料、など純資産から控除されるもの)は控除済みのリターンとなっています。

引用:Morning Star

 

では他のインド投信とトータルリターンを比べてみましょう。

 

他インド株投資信託との比較~相対的に低いパフォーマンス~

トータルリターンが3年で7.84%となっているニッセイ・インド厳選株式ファンドは、他のインド株投信と比較して相対的にパフォーマンスが低くなっています。

以下の表をご覧ください。

 

基準価額、純資産は 2021年09月08日 現在
トータルリターン等評価情報は 2021年08月31日 現在

ファンド名 ニッセイ・
インド厳選
株式ファンド(資産成長型)
HSBC
インド
オープン
新生・UTI
インド
ファンド
高成長
インド・
中型株式
ファンド
MSCI
インド
(配当込、円ベース)
販売手数料 3.3% 3.85% 3.85% 3.85%
信託報酬等(税込) 1.93% 2.20% 1.95% 2.05%
トータルリターン
1年
55.73% 52.93% 64.11% 58.81% 53.20%
トータルリターン
3年(年率)
7.84% 8.68% 15.88% 11.09% 12.48%
トータルリターン
5年(年率)
11.23% 18.22% 12.35% 14.08%
トータルリターン
10年(年率)
8.73% 17.84% 14.75% 12.22%
シャープレシオ
1年
2.59 3.19 4.29 3.67
シャープレシオ
3年
0.26 0.29 0.56 0.37
シャープレシオ
5年
0.46 0.79 0.49
シャープレシオ
10年
0.31 0.74 0.57
標準偏差
1年
21.49 16.62 14.94 16.04
標準偏差
3年
30.74 29.75 28.23 30.33
標準偏差
5年
24.69 23.15 25.12
標準偏差
10年
27.77 24.14 25.78

 

運用期間が短いので十分な比較ができるわけではありません。

しかし、比較しうる最大の期間である3年で見るとトータルリターンは最下位です。

インデックスであるMSCIインドにも劣るリターンとなっているのは残念ですね。

 

更に注目したいのは標準偏差の高さです。

ニッセイ・インド厳選株式ファンドは3年の標準偏差がトップです。

30%を超える標準偏差は相当高い水準です。

 

標準偏差はリスク、すなわち価格変動のブレ幅を表す指標です。

 

過去3年のリターン7.84%と標準偏差30.74%から今後1年間のリターンは以下の範囲に収まることが想定されます。

 

【68.2%の確率で以下の範囲に収まる】

7.84% – 30.74%(▲22.90%) ~ 7.84% + 30.74%(+38.58%

 

【95.0%の確率で以下の範囲に収まる】

7.84% – 30.74%×2%(▲53.64%) ~ 7.84% + 30.74%×2(+69.32%

 

大きなリターンが狙える反面、50%以上の下落となる可能性も考慮しなければなりません。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドの手数料

インド株投信の手数料は基本的に高いのですが、ニッセイ・インド厳選株式ファンドも非常に高い手数料となっています。

 

販売手数料は購入時に基準価額に対して3.3%(税込)、信託報酬は年率1.93%となっています。

上記で比較している他の投信が販売手数料3.85%(税込)であるのに比べれば低く感じるかもしれません。

しかし、トータルリターンが劣っていることと、そもそも3.3%(税込)は高いことを考慮しなければなりません。

手数料に見合うパフォーマンスが見込まれるのであれば納得もいきますが、現状の運用成績では正直厳しいですね。

 

ニッセイ・インド厳選株式ファンドのまとめ

ニッセイ・インド厳選株式ファンドは、株価上昇が期待されるインド株を厳選して投資しています。

しかし、これまでの実績は芳しくなく、あまり魅力的な投資先とは言えません。

 

私のおすすめの投資先についてはランキング記事などで紹介していますのでぜひ確認してみてくださいね。

 

資産を大きく増やすのに適した今まさに飛躍の時を迎える投資先!
新興国投資信託

おすすめファンドランキング
昨今新興国の勢いは留まるところを知らず、世界のGDPに占める比率は50%近くに達し、更に高い成長率を維持して世界経済の中で存在感を年々高めています。

当然、経済成長に伴って企業の収益成長率も世界の成長率を大きく上回っています。

先進国と新興国の経済成長率の差

しかし、2010年代は先進国株が堅調に推移したため、新興国企業は収益を伸ばしているにもかかわらず株価は低迷していました。
結果的に新興国株式の割安度は高まりつづけています。

新興国株式は割安

現在はいわばマグマが溜まっている状態で、2020年代は2000年代に堅調だった新興国株の時代が再び来ると想定されています。

とはいえ適当に選んだ新興国に投資しただけでは大きなリターンを得ることはできません。
新興国の中には投資環境が整っていない国や政治的に不安定な国が数多く存在しているからです。

新興国投資で大きなリターンを得るためには、

✔︎ 成長力・企業成長力が高い
✔︎ 株価が上昇するのに適した経済水準
✔︎ 株価が割安
✔︎ 現地の情報が得られる敏腕ファンドマネージャーが銘柄を厳選

などといった条件を満たす必要があります。

特に最後の観点が抜け落ちがちなのですが、やはり腕利きのファンドマネージャーが運用しないとなかなか市場平均を上回る高いリターンを望むことができません。

いわゆる大企業が運用する投資信託はマネージャーがサラリーマンとして雇われの身であり、結果にコミットするという観点では物足りない部分があります。

そのため、私は運用を任せるのであれば本物のプロとして己の腕一本でのし上がっているヘッジファンドが効果的であると考えています。

以下では長年新興国株投資を含めて投資を行なってきた私の経験や知見からヘッジファンドを含めておすすめできるファンドをお伝えしています。

新興国投資で大きなリターンを得たいと考えられている方は参考にしていただければと思います。

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