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三井住友や三菱UFJなど大手銀行も販売するJPMベスト・インカム(毎月決算型)の評判・実績を徹底評価!

JPMベスト・インカムサムネイル

資産運用を考える方はまず先進国株式の投資信託を検討しますよね。

しかし、先進国株式はリターンが限定的なので、「より大きく儲けたい」と考える方は次に新興国などリターンの大きい投資信託を検討するのではないでしょうか。

そして最終的にはリスクとリターンを考えて、バランス型の投資信託で安定運用する方針に落ち着くことが多いように思います。

 

しかし、バランス型の投資信託は本当に合理的な選択肢なのでしょうか?

今回はバランス型投資信託「JPMベスト・インカム(毎月決算型)」を徹底的に分析していきます!

 

「そもそも投資信託って何?」という方は以下の記事でまとめていますのでぜひ併せてご覧ください。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)– 概要 –

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の運用方針

まずは運用方針を見ていきます。

JPMベスト・インカムは日本を含めたグローバルを投資対象地域としています。

 

投資対象資産は資産複合、すなわち株式、債券、REITなど多岐に渡ります。

しかし基本的な形態は投資信託に投資する投資信託ということで有名なセゾン投信などと同様ですね。

JPMベスト・インカムのアセットクラス

参照:交付目論見書

 

JPMベスト・インカムの運用方針を交付目論見書より引用します。

 

1.世界の債券、株式、リート(REIT)、その他の有価証券を投資対象とし、高いインカム収益および値上がり益が期待できるアセットクラスに分散投資します。

世界の債券、株式、リート、その他の有価証券に投資するグローバルインカムファンドの組入比率を高位に保つとともに、円建ての公社債に投資するマネープール・ファンドにも必ず投資します。

2.市場環境等の変化に応じて組入れるアセットクラスおよびその配分を機動的に変更します。

マクロ経済の予測や、各アセットクラスの評価・分析の情報をもとに、市場環境等の変化に応じて、 インカム収益および値上がり益が最も期待されるアセットクラスを選択し、その配分を機動的に変更 します。

3.J.P.モルガン・アセット・マネジメントのグローバルなネットワークを活用します。

J.P.モルガン・アセット・マネジメントは、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーおよび世界の関連会社の資産運用ビジネスのブランドです。

▪マルチ・アセット・ソリューションズによる予測や、世界各国に所在する各アセットクラスの運用チーム からの評価・分析の情報が運用担当者(マルチ・アセット・ソリューションズ所属)に伝えられます。

▪運用担当者は各アセットクラスの運用チームと日々情報交換を行い、市場環境等の変化に応じて、 組入れるアセットクラスおよび配分を機動的に見直します。

(引用:交付目論見書

 

JPMベスト・インカムの運用方式は「ファンド・オブ・ファンズ」とされています。

具体的なファンドの仕組みは以下の通りです。

JPMベスト・インカムの投資スキーム

参照:交付目論見書

 

まずJPMベスト・インカムがベビーファンドの資金をマザーファンドに投資します。

その資金をマザーファンドは2つの投資先ファンドに投資します。

そして最終的に投資先のファンドが資産運用を実行するのです。

 

投資先ファンドはそれぞれ投資対象が違いますね。

グローバルインカムファンドが世界の債権、株式、REITなどに投資します。

一方でマネープールファンドはマネープールマザーファンドを通じて円建て公社債に投資する形となっています。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の具体的な資産構成状況

次に具体的な資産ポートフォリオや種類、組入銘柄を見ていきましょう。

 

ポートフォリオの構成状況

資産の種類 投資比率
JPMグローバル・インカム・ファンド(Iクラス) 99.3%
GIMジャパン・マネープール・ファンドF(適格機関投資家専用) 0.0%
現金・預金・その他の資産(負債控除後) 0.7%

種類別構成状況

種類 投資比率
米国ハイ・イールド債券 27.0%
先進国株式 18.6%
優先株式等 10.0%
欧州ハイ・イールド債券 8.3%
カバードコール 6.1%
その他 27.3%

国・地域別構成状況

種類 投資比率
米国 59.6%
欧州(除く英国) 18.3%
新興国 8.3%
英国 4.1%
カナダ 3.1%
その他 3.9%

組入上位銘柄

順位  銘柄名 種類 投資国/地域 投資比率
1  台湾積体電路製造(TSMC) 株式 台湾 0.5%
2 サムスン電子 株式 韓国 0.5%
3  プロロジス リート 米国 0.5%
4 コカ・コーラ 株式 米国 0.4%
5 スプリント7.625% 2025/2/15 ハイ・イールド債券 米国 0.4%
6 アッヴィ 株式 米国 0.3%
7 CCOホールディングス/キャピタル 5.125% 2027/5/1 ハイ・イールド債券 米国 0.3%
8 ロシュ・ホールディング 株式 スイス 0.3%
9 HCA 5.375% 2025/2/1 ハイ・イールド債券 米国 0.3%
10 ウェルズ・ファーゴ 株式 米国 0.3%

参照:交付目論見書

 

米国投資が基本でハイ・イールド債と先進国株式が大半を占めていますね。

個別銘柄については偏りは見られず投資対象は広く浅いと言えるでしょう。

 

コラム:ハイ・イールド債とは

ハイ・イールド債とはその名の通り利回りが高い債券のことです。

詳細な定義は以下の通りです。

ハイ・イールド債とは、利回りが高く信用格付が低い債券のことで、ジャンク債などともいわれます。イールド(yield)とは、直訳すると、収益、利回りという意味となります。

具体的には、格付会社などで信用格付がBB(ダブルビー)以下の評価をされている債券で、信用度が低い分、格付の高い債券より金利が高く設定されています。

出典:ハイ・イールド債 (ハイ・イールドさい)

要するに債権の中ではリスクが高いもののリターンも高い債券のことですね。

一般的にミドルリスク・ミドルリターンの金融商品とされています。

 

次は具体的な運用成績をみていきましょう。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の運用成績・パフォーマンス

JPMベスト・インカム(毎月決算型)はベンチマークを設定していませんので、

基準価額とトータルリターンをみていきましょう。

基準価額とトータルリターンの見方については以前に紹介した以下の記事も参考にしてみてくださいね。

 

JPMベスト・インカムのチャート推移

参照:MORNINGSTAR

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の基準価額は設定日2014年の9月17日で10,000円でしたが、2021年6月25日時点で9,486円となっています。

 

バランス型で安定的な運用を目指しているにもかかわらず基準価額は下がってしまっていますね。

コロナでの暴落前から低調なパフォーマンスなのが気になるところです。

 

また分配金再投資ベースでも7年弱で約1.2倍にしかなっていませんので、正直投資対象として魅力がありませんね。

 

以下はパフォーマンスの詳細な数字ですが、トータルリターンに注目しましょう。

1年 3年(年率) 5年(年率)
トータルリターン 18.00% 4.38% 4.11%
カテゴリー 14.94% 4.51% 4.11%
標準偏差 6.93 11.19 8.97
カテゴリー 6.26 8.66 7.63
シャープレシオ 2.60 0.39 0.46
カテゴリー 2.38 0.56 0.56

 

年率で直近1年はコロナ影響の暴落からの回復で18.00%と他金融商品のように高いリターンを出していますが、3年は4.38%、5年は4.11%と長期で見ると思うようなリターンを出せていません。

一方で標準偏差は非常に小さく、ブレ幅がない、バランス型投信の特徴が出ていると言って良いでしょう。

他のバランス型の投資信託とも比較してみたいと思います。

 

他のバランス型投資信託との比較

別記事で、ベトナム・ASEAN・バランスファンドを分析しましたが、

今回も同様に上記ファンドの他にセゾン・バンガード、トレンド・アロケーションオープンと比較したいと思います。

 

基準価額、純資産は 2021年06月25日 現在
トータルリターン等評価情報は 2021年05月31日 現在

ファンド名 JPM ベスト・
インカム(毎月決算型)
セゾン バンガード・
グローバルバランスF
ベトナム・ASEAN・
バランスファンド
トレンド
・アロケーション
・オープン
基準価額 9,486円 18,545円 13,669円 11,072円
販売手数料 3.3% 0% 3.3% 2.2%
信託報酬等(税込) 1.62% 0.57% 1.98% 1.18%
トータルリターン
1年
18.00% 21.83% 32.31% 2.35%
トータルリターン
3年(年率)
4.38% 9.06% 7.15% -3.52%
トータルリターン
5年(年率)
4.11% 7.75% 8.58% -0.68%
トータルリターン
10年(年率)
8.68% 11.55%
シャープレシオ1年 2.60 3.19 2.89 0.79
シャープレシオ3年 0.39 0.87 0.46 -0.40
シャープレシオ5年 0.46 0.78 0.64 -0.09
シャープレシオ10年 0.78 0.81
標準偏差1年 6.93 6.85 11.17 2.99
標準偏差3年 11.19 10.38 15.61 8.83
標準偏差5年 8.97 9.98 13.40 7.35
標準偏差10年 11.05 14.24

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の基準価額は最も低くなっています。

さらにトータルリターンもどの年数でもワースト2となっていますね。

また価格変動のブレ幅を表す標準偏差も2番目に高く、価格幅のブレも大きいと言えるでしょう。

 

このように比較するとベトナム・ASEAN・バランスファンドのリターンの優秀さが際立ちますね。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の高い手数料

最後にJPMベスト・インカム(毎月決算型)の手数料を確認しておきましょう。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)の購入手数料は3.3%(税抜3.0%)となります。

 

信託報酬は年率で1.62%(税抜1.47%程度)ですので、

一般的なアクティブ型の日本国内投資信託(年率1.53%)よりも高い水準にありますね。

 

バランス型の投資信託でこの手数料、そしてトータルリターンは少し考えものですね。

 

JPMベスト・インカム(毎月決算型)のまとめ

JPMベスト・インカム(毎月決算型)について徹底的に分析してきました。

ここまで見てきたように基準価額も低く、トータルリターンも低い水準となっていますので、他の投資先を探した方が良さそうです。

おすすめの投資先は私のランキング記事で紹介していますので参考にしてみてくださいね。

資産を大きく増やすのに適した今まさに飛躍の時を迎える投資先!
新興国投資信託

おすすめファンドランキング
昨今新興国の勢いは留まるところを知らず、世界のGDPに占める比率は50%近くに達し、更に高い成長率を維持して世界経済の中で存在感を年々高めています。

当然、経済成長に伴って企業の収益成長率も世界の成長率を大きく上回っています。

先進国と新興国の経済成長率の差

しかし、2010年代は先進国株が堅調に推移したため、新興国企業は収益を伸ばしているにもかかわらず株価は低迷していました。
結果的に新興国株式の割安度は高まりつづけています。

新興国株式は割安

現在はいわばマグマが溜まっている状態で、2020年代は2000年代に堅調だった新興国株の時代が再び来ると想定されています。

とはいえ適当に選んだ新興国に投資しただけでは大きなリターンを得ることはできません。
新興国の中には投資環境が整っていない国や政治的に不安定な国が数多く存在しているからです。

新興国投資で大きなリターンを得るためには、

✔︎ 成長力・企業成長力が高い
✔︎ 株価が上昇するのに適した経済水準
✔︎ 株価が割安
✔︎ 現地の情報が得られる敏腕ファンドマネージャーが銘柄を厳選

などといった条件を満たす必要があります。

特に最後の観点が抜け落ちがちなのですが、やはり腕利きのファンドマネージャーが運用しないとなかなか市場平均を上回る高いリターンを望むことができません。

いわゆる大企業が運用する投資信託はマネージャーがサラリーマンとして雇われの身であり、結果にコミットするという観点では物足りない部分があります。

そのため、私は運用を任せるのであれば本物のプロとして己の腕一本でのし上がっているヘッジファンドが効果的であると考えています。

以下では長年新興国株投資を含めて投資を行なってきた私の経験や知見からヘッジファンドを含めておすすめできるファンドをお伝えしています。

新興国投資で大きなリターンを得たいと考えられている方は参考にしていただければと思います。

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