〜2020年台に再び飛翔の時を迎える新興国〜

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「高成長インド・中型株式ファンド」を今後の見通しと共に徹底評価!口コミは良好だが実際のパフォーマンスは?

これまでインドの株式市場の概要とおすすめの投資信託について紹介してきました。

 

 

また個別の投資信託についても人気のものや、読者の方から要請のあったものを中心に分析してきました。

 

 

今回もインドの投資信託で人気を博している「高成長インド・中型株式ファンド」について分析していこうと思います。

 

 

高成長インド・中型株式ファンドの概要を解説

まず概要から見ていきましょう。

高成長インド・中型株式ファンドはその名の通り高成長が見込まれるインド市場の中型株式に投資を行う投資信託です。

 

ところで中型株式とは何でしょうか?

当ファンドにおいて中型株式とはニフティ500の時価総額上位51位~350位の銘柄に準じた時価総額規模を有する銘柄とします。
ただし、大型株式や小型株式にも投資を行うことがあります。

(引用:交付目論見書)

 

ニフティ500とはインドで2番目に大きいナショナル証券取引所に上場されている銘柄の時価総額加重平均指数です。

組み入れられている銘柄はSENSEX指数と似ており、パフォーマンスも殆ど同じ結果となっています。(赤:Nifty指数 青:SENSEX指数

NiftyとSENSEXの比較

参照:yahoo! finance

 

そもそもなぜ高成長インド・中型株式ファンドは「中型株式」を投資先に選んでいるのでしょうか?

 

高成長インド・中型株式ファンドは何故、中型株を投資対象に選んでいるのか?

販売資料には以下の記載があります。

  • 経済成⻑などを背景に、インドでは企業業績の拡⼤が⾒込まれており、中型株式の業績の⾼い伸びが期待されます。
  • インド株式市場では⼤型株式偏重の傾向が強いものの、税制や規制改⾰などの進展に伴い投資対象の拡⼤が⾒込まれ、中型株式の投資魅⼒を⼀層⾼めていくものと期待されます。

 

つまり、今後中型株式が伸びることが期待されているためなんですね。

以下インドの大型株式と中型株式のEPS(一株当たり利益)の比較をご覧ください。

インド中型株式と大型株式のEPS推移

参照:販売資料

 

インド⼤型株式はニフティ50、インド中型株式はニフティ中型株100を表しています。

それぞれ以下のような指標です。

  • ニフティ中型株100︓インド市場における中型株100銘柄の時価総額加重平均指数
  • ニフティ50 ︓インド証券取引所に上場する企業を代表する50銘柄の時価総額加重平均指数

 

実際、インドではここ数年中型株式の利益・株価がともに大型株式に対して堅調に推移しています。

なぜなら、中型株式は利益成⻑期待が⾼く実際に利益成長するためです。

残念ながら2020年は新型コロナウイルスの影響で一時的に中型株式は⼤型株式より下落してしまいましたが、2020年3⽉末からの上昇率は中型株式の⽅が⾼くなっています。

以下を株価指数の推移を見ても分かる通り、2015年あたりから徐々に差が広がり、直近では2倍近い差がついていますね。

インド株価指数の推移

参照:販売資料

 

中型銘柄を投資先に選定している点は納得できますね。

さらに中型株式は人口増加と所得増加で拡大が確実な消費関連やインフラ関連の比重が大きいので今後も期待できると言えるでしょう。

モディノミクスの恩恵を受ける中型株式

参照:販売資料

 

高成長インド・中型株式ファンドの運用形態

では、ファンドの運用形態を見ていきましょう。

高成長インド・中型株式ファンドは三井住友DSアセットマネジメントによって運用されているファンドです。

以下の図をご覧いただけるとお分かりになる通り、「ファンド・オブ・ファンズ」ですね。

「ファンド・オブ・ファンズ」とは複数の投資信託を投資対象とする投資信託のことです。

つまり、投資信託に投資する投資信託のことですね。

高成長インド・中型株式ファンドの運用形態

参照:販売資料

 

個人投資家の方はベビーファンドである高成長インド・中型株式ファンドに投資します。

そして、高成長インド・中型株式ファンドは主にコタック・マヒンドラ・アセット・マネジメントが運営するマザーファンドに投資します。

最終的にそれらマザーファンドが主にインドの中型株式に投資するスキームです。

またごくわずかですが、一部三井住友DSアセットマネジメントによって運用されている公社債ファンドが運用しています。

 

スキームがややこしいので直接マザーファンドであるコタック・マヒンドラ・アセット・マネジメントから投資できたら良いなと思いませんか?

しかし、日本の証券会社には直接取引できる会社がないため、どうしても三井住友DSアセットマネジメントを介さなければならないのです。

 

このことが、後ほど説明する手数料の高さの要因になっているのです・・・

 

高成長インド・中型株式ファンドの運用成績・利回り- 分配金という落とし穴 -

手数料について見る前に運用成績を見てみましょう。

高成長インド・中型株式ファンドの基準価額推移

参照:月次レポート

 

青の分配金拠出後の基準価格は運用開始の2011年の10,000円から若干増加した11,015円です。

ただ、分配金を再投資したと仮定した場合の基準価格は35,620円程度と3.5倍になっています。

 

因みに今まで拠出した分配金の総額は以下の通り12,900円となっています。

近年は運用成績が不調で2年ほど拠出がなかった時期もありましたが、最近になってようやく少し拠出されるようになってきました。

高成長インド・中型株式ファンドの分配金

参照:月次レポート

 

ここまでの説明で気付かれた勘のいい読者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在の基準価格11,015円に分配金12,900円を単純に足し合わせると23,915円となります。

つまり、分配金を出さずに再投資していた場合の基準価格35,620円に対して大幅に少なくなっているのです。

 

実は日本の投資信託で流行している分配金という制度は最終的には投資家にとって不利益をもたらす仕組みになっているのです。

 

例えば100万円投資して年率20%で運用して毎年分配金を20万円拠出したとしましょう。

1年目:基準価格100万円⇒120万円⇒分配金拠出後⇒100万円
2年目:基準価格100万円⇒120万円⇒分配金拠出後⇒100万円
3年目:基準価格100万円⇒120万円⇒分配金拠出後⇒100万円
分配金増額=20万円×3年 = 60万円

合計利益=(基準価格100万円-元基準価格100万円)+分配金60万円=60万円

 

では分配金を拠出しない場合はどうなるかというと、

1年目:基準価格100万円×120% = 120万円
2年目:基準価格120万円×120% = 144万円
3年目:基準価格144万円×120% = 172.8万円

合計利益=(基準価格172.8万円 - 元基準価格100万円) = 72.8万円 > 60万円

となるのです。

 

そうです。

つまり、分配金を出さない方が複利効果を得ることができるので高い利益を出せるのです。

 

分配金が無ければ、高成長インド・中型株式ファンドは1口あたり10,000円が35,620円になり、25,620円の利益を獲得できるはずでした。

ところが、実際には分配金12,900円 + (基準価格11,015円 - 元基準価格10,000円) = 13,915円の利益に留まってしまうのです。

2倍近い差がついてしまっていますね。

 

因みに分配金を再投資したベースでの高成長インド・中型株式ファンドの年率リターンは以下のようになっています。

同一カテゴリの指標をやや上回る成績ですね。

高成長インド・中型株式ファンドとインデックスの比較

参照:MORNINGSTAR

 

これだけでは不十分なので他のファンドとも比較してみましょう。

 

高成長インド・中型株式ファンドの他ファンドとの比較

以下インド株に投資する投資信託の中で高いパフォーマンスを出しているものに加えて、インデックスをベンチマークとするものとも比較していきたいと思います。

 

【ハイパフォーマンスの投資信託】

  • 新生UTIインドファンド
  • ノーロード・インド株式フォーカス

【インデックスベンチマーク】

  • MSCIインド指数(インドルピーベースのNifty50指数を対象株価指数とする)
インド投信チャート

参照:MORNINGSTAR

 

この数値は分配金再投資ベースでのリターンですが、コロナ前までは他投信と変わらない成績を収めていました。

しかし、コロナ影響からの回復が他投信に比べて遅く、結果としてこの3年のトータルリターンは最も悪くなっています。

インデックスファンドであるインド株式指数上場投信にも劣るリターンなのは厳しい結果ですね。

 

このアンダーパフォームの理由は先ほどの大型株式と中型株式を比較した図に隠されています。

再度申し上げますが、高成長インド中型株式ファンドはインドの中型株式に集中的に投資をしている投信です。

その中型株式がハイリスク・ハイリターンであることが大きな原因と言えるでしょう。

実際、コロナでの落ち込み、そしてその後の回復は大型株式よりも大きくなっています。

インド株価指数の推移

参照:販売資料

 

さらに各種リターンや標準偏差などのデータも確認していきましょう。

ファンド名 高成長インド・
中型株式ファンド
新生・UTI
インドファンド
ノーロード・
インド株式フォーカス
(毎月分配型)
(NEXT FUNDS)
インド株式指数上場投信
トータルリターン
1年
81.53% 85.11% 71.30% 73.31%
トータルリターン
3年(年率)
7.64% 14.43% 11.98% 10.78%
トータルリターン
5年(年率)
11.48% 15.61% 11.00% 11.04%
トータルリターン
10年(年率)
-- 14.85% -- 8.19%
シャープレシオ
1年
4.41 5.25 4.34 3.88
シャープレシオ
3年
0.25 0.51 0.46 0.37
シャープレシオ
5年
0.45 0.66 0.50 0.45
シャープレシオ
10年
-- 0.60 -- 0.32
標準偏差
1年
18.48 16.22 16.42 18.91
標準偏差
3年
30.61 28.25 26.05 29.30
標準偏差
5年
25.39 23.66 22.23 24.47
標準偏差
10年
-- 24.55 -- 25.75

 

さすがハイリスク・ハイリターンの中型株式を扱っているだけあってコロナからの回復相場だった直近1年のトータルリターンは優秀ですね。

ただ、それでも新生・UTIインドファンドには劣っていますし、直近3年のリターンは他投信に対して大幅にアンダーパフォームしていますね。

 

リスクつまり価格変動の大きさを示す標準偏差もやはり大きくなっています。

 

過去3年のリターン年率7.64%と標準偏差1年18.48から考えられる今後1年の値動きは、統計的に以下の範囲となることが想定されます。

【68.2%の確率】
7.64% – 18.48% (▲10.84%) ~ 7.64%+18.48%(+26.12%)

【95%の確率】
7.64% – 18.48%×2 (▲29.32%) ~ 7.64%+18.48%×2(+44.60%)

 

インドの投資信託全般にいえることなのですが、価格の値動き=標準偏差が非常に大きくなっています。

場合によっては大きな損失を被る可能性があることは念頭に置いておいた方が良いでしょう。

それにしてもコロナ回復相場の81.53%と言うリターンは相当な外れ値であることが分かりますね。

 

高成長インド・中型株式ファンドの高い手数料

今まで見てきた成績は全て手数料を加味していないベースでの運用結果です。

最初の方で述べた通り、高成長インド・中型株式ファンドはファンド・オブ・ファンズです。

つまり、直接コタック・マヒンドラ・アセット・マネジメントから購入しているわけではなく、三井住友DSアセットマネジメントを通して購入しているのです。

 

そのため、

販売手数料:3.85%(税込)
信託手数料:2.05%(税込)

と非常に高い手数料形態となっています。

初年度にはなんと5.90%もの手数料が発生します。

 

上記のトータルリターンは信託手数料は加味されていますが、販売手数料は加味されていません。

販売手数料は購入時にかかるため、投資額が大きくなればなるほど影響が大きいですね。

 

 

高成長インド・中型株式ファンドのまとめ

最近注目されている高成長インド・中型株式ファンドについて詳しく見てきました。

 

中型銘柄を投資対象とするのは目の付け所がシャープですが、肝心の運用成績は他投信に比べてアンダーパフォームしています。

またファンド・オブ・ファンズ形式を取っていることから販売手数料並びに信託手数料がかなり高くなっています。

 

さらに以下の記事でも少し解説しましたが、インド株式市場が大きく上昇するにはまだまだ時間がかかるでしょう。

 

私個人としてはもう少し株式市場が飛翔する地合いを待つべきと考えます。

 

おすすめの投資先を知りたい方は他の記事も参考にしてみてくださいね。

資産を大きく増やすのに適した今まさに飛躍の時を迎える投資先!

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昨今新興国の勢いは留まるところを知らず、世界のGDPに占める比率は50%近くに達し、更に高い成長率を維持して世界経済の中で存在感を年々高めています。

 

当然、経済成長に伴って企業の収益成長率も世界の成長率を大きく上回っています。

先進国と新興国の経済成長率の差

 

しかし、2010年代は先進国株が堅調に推移したため、新興国企業は収益を伸ばしているにもかかわらず株価は低迷していました。
結果的に新興国株式の割安度は高まりつづけています。

新興国株式は割安

 

現在はいわばマグマが溜まっている状態で、2020年代は2000年代に堅調だった新興国株の時代が再び来ると想定されています。

とはいえ適当に選んだ新興国に投資しただけでは大きなリターンを得ることはできません。
新興国の中には投資環境が整っていない国や政治的に不安定な国が数多く存在しているからです。

 

新興国投資で大きなリターンを得るためには、

✔︎ 成長力・企業成長力が高い
✔︎ 株価が上昇するのに適した経済水準
✔︎ 株価が割安
✔︎ 現地の情報が得られる敏腕ファンドマネージャーが銘柄を厳選

などといった条件を満たす必要があります。

特に最後の観点が抜け落ちがちなのですが、やはり腕利きのファンドマネージャーが運用しないとなかなか市場平均を上回る高いリターンを望むことができません。

いわゆる大企業が運用する投資信託はマネージャーがサラリーマンとして雇われの身であり、結果にコミットするという観点では物足りない部分があります。

そのため、私は運用を任せるのであれば本物のプロとして己の腕一本でのし上がっているヘッジファンドが効果的であると考えています。

 

以下では長年新興国株投資を含めて投資を行なってきた私の経験や知見からヘッジファンドを含めておすすめできるファンドをお伝えしています。

新興国投資で大きなリターンを得たいと考えられている方は参考にしていただければと思います。

 

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