「南アフリカ」と聞くとどのようなイメージがありますか?
開発途上国のニューリーダー、豊かな自然に溢れた国、アフリカ最大の経済大国などでしょうか。
治安が著しく悪いイメージがあるのも、アフリカならではですね。
今回は新興国の株式投資をする上で、南アフリカは魅力的な国と言えるのか、
ファンダメンタルな側面と為替を分析しています。
南アフリカという国と株式市場のファンダメンタルズ分析
南アフリカの財政の赤字は未来への投資への影響で拡大傾向、経済成長率は1-3%です。
一人当たりGDPも中所得国の罠である10,000USDに刻々と近づいています。
ファンダメンタルズ分析の段階で、株式投資先としてあまり魅力的とは言えそうにありません。
人口ピラミッド自体は29歳以下がボリュームゾーンになっており、産業の発展は期待ができます。
貿易の観点など含め、上記を詳しく以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。
南アフリカランドの為替リスクの考察
南アフリカは政治が混乱期からラマポーザ大統領の就任により立ち直りはじめておりますが、
国家財政も国営企業の債務も重く、更に経済も2%程度の成長と低迷しており、
ファンダメンタル上は魅力はない国ということが分かりました。
しかし、高金利ということもあり日本のFX業者が昔から取り扱っており、
何故か地理的に非常に遠いにも関わらず通貨南アフリカランド(ZAR)は我々日本人には非常に馴染み深い通貨になっていると思います。
南アフリカランドは直近のトルコ・アルゼンチンを発端とした新興国全体の不調のあおりを受けて下落していますが、
ラマポーザ大統領の就任、格付け維持というニュースもあり基本的には底堅く推移していくことが見込まれます。
目下最重要事項は重い政府債務・国営企業債務をどれだけ改革によって削減できるかにかかっており、
ラマポーザ大統領の改革が失敗し財政赤字が更に拡大していくような事態となれば格付機関による投資不適格級への引き下げをくらい、
南アフリカランドは急落するリスクがあることは念頭に置いておいた方がよいでしょう。
まとめ
南アフリカはファンダメンタルズ分析、為替リスクの観点から、株式市場への期待はあまりできないと判断しており、
また時間があったら検討してみようと思う市場でした。
新興国株投資はリスクが高く、しかしリターンも大きい魅力的な市場です。
しっかりと分析をして、投資を実行していきましょう。