「タイ」といえばバンコク、歓楽街が広がり物価も安く、バックパッカーの聖地としても有名ですよね。
日本国内でもタイカレー、タイ式マッサージとタイはとても日本人には身近なのではないでしょうか。
日本企業の中にもタイに進出して、タイで駐在員として派遣されている方も多いですよね。
タイは今後も経済成長が見込まれると言われておりますが、株式投資で大きなリターンを得るにもまだ間に合うのでしょうか?
今回の記事では、そんなタイをじっくり分析していきます。
タイという国をファンダメンタルズ分析
近年はタイ不動産も加熱を見せましたが、すでに不動産価格は高止まりしています。
では株式市場はどうでしょう?
以下が現時点でのタイのファンダメンタルズの要点をまとめたものです。
- GDP成長率は3%程度で他の新興国に比べると低い成長率
- 1人あたりGDPも7000ドル近く中所得国の罠が近くなってきている
- 人口ピラミッドも末広がりではなく日本に近づいてきている
- タイは政治が安定しておらず経済の下押し要因となっている
- 財政はASEANの中で堅実な水準で懸念する必要はない
タイバーツの為替リスクの考察
タイの通貨は「バーツ」。
バーツという言葉はサンスクリット語のパトラに由来します。
パトラは仏教の僧侶がお布施を一時的にしまうお財布のような意味です。
バーツはタイ王国のほか、自国通貨に対する信頼性が低いラオスやカンボジアでも流通しております。
タイは新興国の中では比較的融通がきく管理フロート制をしいており、
基本的には市場原理にまかせるものの急激な変動が起こった際はすかさず介入してレートを操作するというものです。
さて、為替リスクの話に入ります。タイバーツといえばアジア通貨危機の火付役でしたが現在はどうなっているのでしょうか?
以下はタイバーツの現時点の概要をまとめたものです。
- タイバーツは管理フロート制度
- タイバーツはASEAN通貨の中では力強い動き
- タイのインフレ率は低く政策金利も低い水準となっている
- 国際収支は経常収支の黒字に支えられており流入超
- タイバーツは比較的安定的な新興国通貨
タイの有望株式銘柄はどれか?
タイの市場平均SET Indexはタイ証券取引所に上場している全銘柄を対象として、
算出・公表されている株価指数で、全銘柄ではなく時価総額が大きい50銘柄、100銘柄を対象にしたSET50指数、SET100指数があります。
1975年の指数が100なので40年間で16倍というレベルですね。
日経平均が戦後から40年で200倍になったことを比べると、イマイチという感じです。

参照:楽天証券
現在のタイ市場のPERは15倍、PBRは2.2倍と特に安くも高くもない水準といったところです。
タイの株式市場は市場全体として経済の減速に呼応する形で、減速しているものの上昇基調は維持しております。
市場平均を取引きするにはETFが適しており、個別銘柄も直接タイ市場にアクセスして取引することが可能です。
しかし、個別銘柄取引では売買往復で取引手数料が2%、更に為替手数料が5%掛かり合計7%も発生します。
取引を行うのであれば7%以上の利益が狙える銘柄に投資する必要があります。
以下の記事ではおすすめ銘柄を含めて紹介しています。
新興国株式投資で高いリターンを狙うための方法についても触れていますので参考にしていただけますと幸いです。
まとめ
タイへの株式投資を検討している人に、上記内容は為になりましたでしょうか?
新興国株式市場は探せば探すほど、意外とまだ誰も気づいていない魅力的な市場がたくさんあります。
リスクもありますが、そのリターンの破壊力は凄まじいものです。
余剰資金で、積極的に大きなリターンを目指していきましょう。