ベトナム投資信託・ETF

投資信託で評判の「CAMベトナムファンド」の運用成績・見通しを評価!ベトナム株式市場自体がすでに過熱気味?

CAMベトナムファンドサムネイル

資産運用を考えている人の中にはまだまだ経済成長が見込まれる、「ベトナム」への投資を検討している人が多いのではないでしょうか。

 

ベトナムなど新興国への投資を考えるのであれば、お手軽に少額から投資できる投資信託がまずは思い浮かびますよね。

投資信託を購入する場合、つまり企業に運用を任せる場合は、どのくらいのリターンが実際に見込まれるのでしょうか?

今回はそんな投資信託の中から、「CAMベトナムファンド」の運用状況と今後の見通しを解説していきたいと思います。

 

ベトナム全体のファンダメンタルズや株式市場については以下の記事で解説しています。

また代表的なベトナム投資信託や、ETFの問題点についてもこれまでに言及してきました。

     

     

    ではいきましょう。

     

    CAMベトナムファンド~概要と運用方針~

    CAMベトナムファンドは言うまでもなくベトナム株式を運用するファンドです。

    ファンドの運用形態はファミリーファンドです。

     

    CAMベトナムファンドの運用方針は交付目論見書より引用します。

    成長性の高いベトナム株式への投資

    当ファンドは、ベトナムの取引所に上場する株式、ベトナムの取引所に準ずる市場において取引されている株式、

    ならびに世界各国・地域の取引所に上場しているベトナム関連企業の株式に投資します。

    (引用:交付目論見書

     

    ベトナム取引所の上場企業、ベトナム取引所に準ずる市場における株式、 そして世界各国地域取引所のベトナム関連企業銘柄に投資し運用していく方針ですね。

     

    CAMベトナムファンドは「ファミリーファンド」とされています。

    具体的なファンドの仕組みは以下の通りです。

    CAMベトナムの運用スキーム

    参照:交付目論見書

     

     

    投資信託の中でもシンプルなスキームですね。

    我々投資家は販売会社を通してCAMベトナムファンドを購入します。

    そして、その先のマザーファンドがベトナム株やベトナム関連企業株で運用するということですね。

     

    続いて運用プロセスです。

    CAMベトナムの運用プロセス

    参照:交付目論見書

     

    トップダウン・ボトムアップ分析を経てポートフォリオ構築を行います。

    運用会社は「キャピタルアセットマネジメント株式会社」となっています。

     

    業種構成・組入上位銘柄を見ていきましょう。

     

    業種構成

    順位 業種 比率(%)
    1 銀行 38.1
    2 不動産 17.6
    3 素材 10.1
    4 食品・飲料・タバコ 7.8
    5 テクノロジー・ハードウェアおよび機器 7.5
    6 小売 5.2
    7 各種金融 4.5
    8 公益事業 4.1
    9 その他 5.1
    10 合計 100.0

     

    組入上位10銘柄

    順位 銘柄名 業種 比率(%)
    1 ビンホームズ 不動産 6.7
    2 ベトナム外相銀行(ベトコムバンク) 銀行 6.6
    3 FPT テクノロジー・ハードウェアおよび機器 6.4
    4 ベトナム産業貿易商業銀行 銀行 6.3
    5 ホアファットグループ 素材 5.6
    6 軍隊商業銀行(ミリタリー・コマーシャル) 銀行 5.3
    7 モバイル・ワールド・インベストメント 小売 5.1
    8 ビングループ 不動産 4.9
    9 ベトナム繁栄商業株式銀行 銀行 4.5
    10 アジアコマーシャル銀行 銀行 4.0

    参照:マンスリーレポート

     

    少し前まではベトナム国内時価総額4位の「ベトナム乳業(ビナミルク)」が高い比率となっていました。

    しかし、現時点では上位銘柄から姿を消し、全体的に銀行株と不動産株との比率が大きくなっています。

     

    ビナミルクも優良企業であることは間違いないのですが、同社のPERはすでに18.2倍となっており割高感から割合が落ちたと想定されます。

    一方、銀行セクターや不動産セクターの構成比率が上昇しています。

    特に銀行セクターは38.1%と全体の4割近くを占めています。

    消費者向けの保険の窓口販売による収入が増加傾向となり業績が上向くとの見通しから銀行セクターの割合が増えたと想定されます。

     

    では、CAMベトナムファンドの実際の運用状況はどうなっているのでしょうか。

     

    CAMベトナムファンド の運用成績・パフォーマンス

    CAMベトナムファンドにはベンチマークはありませんので基準価額とトータルリターンから運用成績を見ていきましょう。

     

    まずは基準価額です。

    基準価額についてあまり詳しくないという方は以下の解説記事を参考にしてみてくださいね。

     

    以下はCAMベトナムファンドの基準価額の過去推移です。

    CAMベトナムの基準価額推移

    参照:月次レポート

     

    2010年8月26日の設定来、基準価額は2021年6月末時点で22,916円となっています。

    10年で約2.2倍とそれなりに安定したリターンと言えるでしょう。

    優秀な運用成績+ベトナム経済が加速していることも要因として大きいと言えますね。

    この点は他ベトナム投信と同様です。

     

    続いてCAMベトナムファンドのトータルリターンを見ていきます。

    1年 3年
    (年率)
    5年
    (年率)
    10年
    (年率)
    トータルリターン 71.82% 9.29% 13.96% 12.65%
    カテゴリー 42.13% 3.60% 4.08% 4.18%
    標準偏差 22.97 29.63 24.36 22.34
    カテゴリー 21.89 28.43 23.95 24.21
    シャープレシオ 3.13 0.31 0.57 0.57
    カテゴリー 2.05 0.13 0.18 0.19
    ファンド数 32本 29本 24本 15本

    参照:MORNINGSTAR

     

    直近1年はコロナからの回復相場ですので外れ値と考えます。

    ただ、5年、10年の長期スパンで見ても13.96%、12.65%と安定した成績を残しています。

    運用もさることながらさすがベトナムの経済成長力と言わざるを得ません。

     

    CAMベトナムファンドの成績だけでは正確に評価できませんので、他ベトナム株投資信託とも比較をしてみましょう。

     

    他のベトナム株投資信託との比較

    今回は以下2投信と比較します。

    • ベトナム株式ファンド
    • ベトナム成長株インカムファンド

     

    基準価額、純資産は 2021年07月28日 現在
    トータルリターン等評価情報は 2021年06月30日 現在

    ファンド名 CAM
    ベトナムファンド
    ベトナム株式
    ファンド
    ベトナム成長株
    インカムファンド
    販売手数料 3.3% 3.3% 3.3%
    信託報酬等(税込) 2.62% 1.96% 1.88%
    トータルリターン1年 71.82% 79.01% 83.86%
    トータルリターン3年(年率) 9.29% 10.62% 11.53%
    トータルリターン5年(年率) 13.96% 14.89% 16.32%
    トータルリターン10年(年率) 12.65% 14.06%
    シャープレシオ1年 3.13 3.27 3.50
    シャープレシオ3年 0.31 0.35 0.39
    シャープレシオ5年 0.57 0.58 0.65
    シャープレシオ10年 0.57 0.60
    標準偏差1年 22.97 24.18 23.97
    標準偏差3年 29.63 29.99 29.66
    標準偏差5年 24.36 25.49 24.99
    標準偏差10年 22.34 23.28

     

     

    いずれも成績は安定していますが、CAMベトナムファンドは他投信に比してややリターンが劣っていますね。

    標準偏差も他投信とあまり変わりないですが、やや低いので運用は安定していると言えます。

    標準偏差は、投資の世界では「リスク」として認識され、価格変動のブレ幅ということを意味します。

    CAMベトナムファンドは上記3つのベトナム投資信託の中では最もリスクが低いと言えるでしょう。

     

    CAMベトナムファンドの高い手数料

    最後にCAMベトナムファンドの手数料を確認しておきましょう。

    CAMベトナムファンドの購入手数料は3.3%(税込)となります。

    これは他投信と同じです。

     

    一方で信託報酬は年率で2.62%(税込)となり非常に高い水準です。

    上記3投信では最も高くなっています。

    中国やインドなど様々な国の投資信託を見てきましたが、その中でも最も高い水準にあると言えるでしょう。

     

    ベトナム取引所の上場企業、ベトナム取引所に準ずる市場における株式、

    そして世界各国地域取引所のベトナム関連企業銘柄とかなり広い範囲で投資対象を見ているからこそ調査費用や人件費が高くなってしまうのでしょう。

     

    一般的なアクティブ型の日本国内投資信託(税抜1.53%)よりもはるかに高い水準にあります。

    日米の公募投信のコスト比較

    参照:金融庁

     

    CAMベトナムファンドの運用成績はおおむね良好ですが、この手数料の高さは気になります。

     

    CAMベトナムファンドのまとめ

    CAMベトナムファンドは経済成長が期待されるベトナム関連企業に投資する投資信託です。

    綿密な調査の結果、現状は良好なリターンを実現しています。

     

    気になるのは手数料が非常に高い点です。

    また、ベトナム株式市場は現在「過熱気味」であり、各銘柄が割高水準にあることも気になります。

    これらの点は十分留意した上で投資すべきか否かを検討された方がよいでしょう。

     

    より高いリターンが期待できる投資先を探しているのであれば、私が独自で作成しているおすすめ投資先ランキング記事も参考にしてみてください。

     

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    新興国投資信託

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    昨今新興国の勢いは留まるところを知らず、世界のGDPに占める比率は50%近くに達し、更に高い成長率を維持して世界経済の中で存在感を年々高めています。

    当然、経済成長に伴って企業の収益成長率も世界の成長率を大きく上回っています。

    先進国と新興国の経済成長率の差

    しかし、2010年代は先進国株が堅調に推移したため、新興国企業は収益を伸ばしているにもかかわらず株価は低迷していました。
    結果的に新興国株式の割安度は高まりつづけています。

    新興国株式は割安

    現在はいわばマグマが溜まっている状態で、2020年代は2000年代に堅調だった新興国株の時代が再び来ると想定されています。

    とはいえ適当に選んだ新興国に投資しただけでは大きなリターンを得ることはできません。
    新興国の中には投資環境が整っていない国や政治的に不安定な国が数多く存在しているからです。

    新興国投資で大きなリターンを得るためには、

    ✔︎ 成長力・企業成長力が高い
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    ✔︎ 株価が割安
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    などといった条件を満たす必要があります。

    特に最後の観点が抜け落ちがちなのですが、やはり腕利きのファンドマネージャーが運用しないとなかなか市場平均を上回る高いリターンを望むことができません。

    いわゆる大企業が運用する投資信託はマネージャーがサラリーマンとして雇われの身であり、結果にコミットするという観点では物足りない部分があります。

    そのため、私は運用を任せるのであれば本物のプロとして己の腕一本でのし上がっているヘッジファンドが効果的であると考えています。

    以下では長年新興国株投資を含めて投資を行なってきた私の経験や知見からヘッジファンドを含めておすすめできるファンドをお伝えしています。

    新興国投資で大きなリターンを得たいと考えられている方は参考にしていただければと思います。

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